『自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学』

『自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学 (講談社現代新書)』を紹介します。

「自分をコントロールする力」というワードに惹かれて読んでみました。

認知スキルと非認知スキル

「認知スキル」とは,学力,すなわちモノゴトを憶え,処理する能力,お勉強ができるかどうかというスキルです。
「非認知スキル」とは,はじめて聞きましたが,次のような定義になるようです。

非認知スキルには、自分をコントロールする力の他に、忍耐力、自信、真面目さ、社交性など、さまざまなスキルを含みます

このような非認知スキルの重要性が高まっており,学校の成績や将来の仕事の業績に影響するとして,注目されています。

実行機能

目標を達成するために、自分の欲求や考えをコントロールする能力を、「実行機能」と呼びます。

実行機能は、自制心という言葉の意味に近く、こちらのほうが身近かもしれません。自制心は自分をコントロールすることに主眼を置いていますが、実行機能は目標を達成することに主眼が置かれます。

たしかに,ただ学力があるというより,目標達成やレジリエンスなどと言われるようになり,関連書籍も数多く出ていますね。

感情の実行機能

そして,「実行機能」には,「感情の実行機能」と「思考の実行機能」があるようです。
「感情の実行機能」は,目標のために欲求や感情をコントロールするものです。
目の前の誘惑を我慢して目標を達成していく力,将来の目標のために欲求を制御する力です。
ダイエットをしている人が体重を減らすという目標のためにハンバーガーを我慢する,既婚者が円満な結婚生活という目標のために魅力的な異性の誘惑に打ち勝つ,という例があげられています。

思考の実行機能

「思考の実行機能」は,目標のためにくせや習慣をコントロールするものです。
欲求や衝動ではなく無意識にやってしまう習慣やクセをコントロールする力,目標を保持しながら頭を柔軟に切り替える力です。
新しい状況や,いつもと違う状況に対して,習慣となっている行動ではなく別の行動をしていくものです。

実行機能の鍛え方

これらの機能はどうやって鍛えていったらいいのでしょうか。
筆者によれば,大人がこれを鍛えるのは難しいとのことです。実行機能を鍛えるより,実行機能がうまく働かなくなる状況を理解し,大事な場面で実行機能が働くよう準備することが大切とのことです。

感情の実行機能については、誘惑をできるだけ避けることです

目にしてしまうと負けてしまう可能性が高くなるので,そもそも誘惑に近づかないということですね。

感情の実行機能にも思考の実行機能にも言えることですが,ストレス時にはブレーキやハンドルの機能が著しく低下してしまいます

このような時には休息,睡眠をとって,誘惑に近づかないということです。

 

本書からの学びの結論としては,

虹を見たかったら、雨をがまんしなくちゃね(ドリー・パートン)

ということですね。

 

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